しかし、この頃は、あの釉薬の流れが醸し出す緑の色合いの微妙な変化、海の色?山の色?その色の奥に景色を、心で見る贅沢な楽しみ方を味わえる年齢になったのだろうか?それとも、どのレストランに行っても、定番のような真っ白なお皿で出される異国のレストランに 疑問を持ってしまったのだろうか?
カナダでの何軒かのレストラン・どのレストランも白いお皿
季去来亭http://www.kikyoraitei.co.jp/セットメニューの一部・織部の食器
躍動的な形や文様、そして色のハーモニー!そこに吟味して盛られたお料理にトータルで味わう調和の妙味、これ即ち、自然との一体感なり。日本人は目でもご馳走を味わうというくだりが なるほどと感心してしまう。この10年間は日本と西洋の国を、頻繁に去来する環境にあって、文化の違い、美意識の違いなど刻印されたかのように独りよがりだが感じてしまう。織部焼きは 千利休の弟子、古田織部が好んだもので その名をとって織部と呼ばれている。酸化銅の割合が緑の色合いを、そして色を定着させる為の木灰によって色々な変化に富んだ風合いを楽しめるという。
新しい感覚と変革の桃山時代に 色のみならず 躍動感溢れる従来の常識を破った形、 茶の湯の世界でも 織部の自由闊達な遊び心が受け入れられていったのでしょう。