[音楽] 文化の日に相応わしく

紅玉赤ワインコンポート、カスピ海ヨーグルト、レモン風味のオリーブオイル少々
美味しい秋のデザートです。

さて、本日は、文化の日の祝日です。とは言っても サンデー毎日の我々には 祭日は、混雑するので stay home!お昼ご飯を済ませると、私は、体力的に、ちょっと横になりたい。テレビをつけ、そのうちに30分ほど眠ってしまう日々。ところが・・・

今日は、違いました。Eテレ、クラッシック音楽館で 終わりなき旅路を奏でる ~ピアニスト 辻井伸行(初回放送 5月8日)が再放送されていました。2時間ほどの番組、眠るどころか ボリュームを上げて 私のためのコンサートのように拝聴。

派手なアクションもなく 誇張した演奏でもなく 静かに心に入ってくる鮮明で清らかな音色。主旋律を流れるように奏でる音色。ショパンの「ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58」、馴染みのある4楽章は圧巻でした。

若い頃に演奏した時と比べて 年輪を重ねていくうちに 人生観にも深みがまし、ただただ前へ進むことを考えていた頃は表現が浅い。音楽の構成、音色などもっと掘り下げて理解できるようになったと述べられていました。これまでの道のりを懸命に歩んでこられたから 語れる言葉ですね。

番組ではコロナ禍の全国ツアーに密着し、ドキュメンタリー形式で描かれています。数々の素晴らしいピアノ演奏も堪能させていただいた有意義なお昼過ぎの時間でした。

コロナ禍で多くのコンサートが延期になったり中止になったりという状況下、今年2月のサントリーホールでのコンサートでの渾身の演奏、アンコール曲を弾き終わり。舞台裏に戻ってすぐまた「行く!」っと再度舞台に。その曲は、ピアノの端から端まで駆け巡るようなショパンの練習曲作品25に 弦がピーンと切れてしまうというハプニング、身体から迸るエネルギー、鳥肌立つ感動でした。

「弦が切れて お客様を驚かせて申し訳なかったので もう1曲」と演奏された曲は 甘美なトロイメライ。弾き終えると「これで終わりですよ」と、伝えられたかのように 静かにピアノの蓋を閉じられるユーモア。ほのぼのとした気持ちで テレビを消し、私もその場を離れました。