地域間の所得格差

本日のお話 少し堅い。  ぐつぐつ煮詰めてやわらかくではありませんが 画像は ある料亭に出している ひりょうずが 期間限定品で店先に。  大根とぐつぐつ・・・下田豆腐店は 色々ながんもどきがあり 小田原の名品です。  勿論、お豆腐も!


さて、本題です。
団塊世代定年後の生活は 南の楽園へ!  あるいは 過ごしやすい田舎に!  一ヶ月10万円で 広い空間、 そして 新鮮な食材、 心豊かに、地域の人たちとの温かい交わりを楽しめる 素晴らしいリタイア生活等テレビで 次々紹介されています。  所得が低くても豊かな生活が送れ 満足している人達が多いと 招致活動も盛んです。  マイナス面が語られないのはこれまた疑問ですが・・・


そんな中、2月4日の毎日新聞朝刊のトップに 「地域間の所得格差」「小泉政権下で拡大」実証、という記事が目にとまりました。  格差社会の進行という見方が 政府を攻撃する材料として 最近、声高に叫ばれています。  でも このような記事を参照するのは賛成ですが そのまま受け入れてよいものでしょうか?


この所得格差を計る物差しとして、約60年前にイタリアの学者が提案した、「ジニー係数」を使っています。  ジニー係数は、問題もあるといわれていますが、世界銀行も使っている国際的な指標なので 参照しましょう。 


世界銀行が、世界の国々の所得格差をジニー係数で測定し、2003年に発表しています。  それによると、所得格差の大きい ワースト10国のなかに アフリカ諸国が 名を連ねています.。  番所得格差の無い国として 日本は122位に位置しています。 (確か対象国は123カ国だったように思います) 中国は35位、アメリカは49位となっています。  


毎日新聞が行った方法は市区町村といった「自治体」の総所得を納税者数で割り、納税者一人当たりの所得を「ジニー係数」として計算しています。 一番高所得である東京都港区一番低所得である北海道上砂川町を比較し、大きな格差だといっています。  


当然、港区はヒル族」を始め 東京でも最も所得の伸びの著しい地域です。  そんな地域と低所得ながら安定的な収入で推移する地域と比べるのですから、数字を曲げて解釈するだけです。  生活の質とか 人々の満足度、 物価との関連などを考慮せず 単に所得と言う一面を取り上げて 格差云々は出来ないと思います。


さらに毎日新聞は、「ジニー係数」が2003年と2004年の2年間にひどく悪化しているとしています。  時期、小泉政権であり、結論として小泉さんが 格差社会を作ったという論理の展開になっています。


毎日新聞の統計では、最も低所得の自治体は 1999年から2004年の5年間に 約5%所得を落としています。  一方、最も所得の伸びた自治体は約25%伸ばしています。  


落ち込みは、比較的低く抑えられた中で、大きく伸びた自治体があったため、日本の経済が不況から脱出できたメリットに触れずに いかにも大きな格差が生まれたような 一方的なマスコミの論調には要注意です。  

画像は2年前曽我梅林での梅祭りで買った木、  庭で見事な花を咲かせています。