カーネギーホール

滞在ホテル斜め前のカーネギーホール
NY到着の翌日は 朝、昼、夜と3つのお楽しみ。カーネギーホールでのアンドラーシュ・シフのピアノコンサートに合わせて NY滞在日程を決めました。
開場時間になるとこのドアが開けられます。この瞬間ワクワクします


2階ボックス席中央前列の席を取ってくれていました
おかげで手の動きもよく見えました。なんて知的で感性の豊かな充実したピアニストなんでしょう!


舞台には 花もありません。いたってシンプル。シフも黒のスーツ。大きな振る舞いもなく 姿勢を正して弾き続けている姿は 目を閉じて聴いても しっかり見つめて聴いても同じ音色です。それだけ音色に集中できるということかもしれません。

20年近く前、初めてこのカーネギーホールで聴いたピアノコンサートもシフ演奏でした。その時はバッハだったと思いますが 正統派のピアニストだなという印象がありました。シフは現代を代表するピアニストの一人として、古典派音楽を中心にロマン派の演奏にも定評があります。

この日はシューベルト特集、耳慣れた曲も多く、その歌謡性に溢れた曲が 繊細で畏怖すべき技術の高さで 瑞々しい音色を奏で どの音色もそれぞれの役割を持った脈動に満ちています。

潤いのある露が滑らかに移動するような優しい音色、アンコールの即興曲、なんども聴いている曲なのに、別の音楽のように聞こえるほど感動しました。8時から始まって終了は11時少し前ですが あっという間に過ぎてしまいました。

ベートーベンソナタ全集も最近出されたようですので 帰国したら ぜひ購入したいと思います。

演奏もさることながら、盲導犬を連れた方が前の方の席におられました。その犬は じっと座っていて存在すらわかりません。息子夫妻の話では あの方は、よくコンサートに来られているようで ちょっと話しただけで あ〜あの方ねという感じでした。

そして車椅子だけでなく ほぼストレッチャーのような方も前の方にちゃんとスペースがあり この素晴らしい演奏を楽しまれていました。素晴らしいですね。