梅漬けお助け利器く




いよいよ梅漬けの時期到来! 大阪から帰った翌日、松本からの 「故郷味尽くし」便が届いた。 どれも心のこもった大好物の 懐かしい味!  まるで玉手箱! しかもこれらの食品は ある物を送ってくださった ついでのお品。  そのある物とは 梅割り器。(写真の木製の長い物)  タイミングよく 梅の即売が開催され 今年は、昨年上手に出来たので 自信を深め、倍の量を求める。 梅割り器という武器も 今年はありますし...  


我が家は カリカリ梅を お茶請けに作る。 手順は簡単だけど 梅を半分に割って 種を出すのが至難の業。  昨年は 梅割り器の存在など知らなくて 夫と二人深夜まで おしゃもじでごろごろ 転がしつつ 半分に割り、種を出していた。  時間がかかるだけなら良いのだが 上手にパカァ〜ッと割れないし 種を取り出そうとすると 実は粉々になる。 おまけに翌日の筋肉痛はひどいもので 何キロものカリカリ梅をつける長野県人に 敬意を表したものだ。  そんな話を聞いて 松本の知人が 今年は、間に合うように この利器をプレゼントして下さったのである。  


昨夜、20%の塩で揉んで ひたひたの水につけておいた。  これを書き終えたら 一つ一つ包丁で切り目をいれ 梅割り器でパカァっと割り 種を取り除き氷砂糖でつける。  何でも新しいものを すぐに試してみたい夫は 一つ割ってみてもいいかと しつこく尋ねるが ノーである。   いや、もうすでに隠れて この武器をためしてみたかも知れんなぁ〜? お塩で幾分柔らかくしないと 割り難いそうである。  うまくいかないとすぐ諦めてしまうので 待った! をかけている。  いまに 嫌というほど やらせてあげるから...


因みに、梅に話を戻すと、 梅の実のなる この時期に雨が多いことから 梅雨というそうである。  中国では 妊婦のつわり症状緩和のため 梅をたべると聞いたことがある。  それで、 母という字がはいっているとも、、、


松本には 20年余り昔、 夫の転勤で3年ほど住んでいた。  子供たちは小学生で 本当に良い時期に あらゆる面で自然の恩恵を 享受できる素晴らしい環境で 過ごす事が出来た。  週末の山登りや スキー、家族が一緒になって 楽しめた時期である。  また、子供たちにとっても その後の彼らの基盤となる 多くのことをこの信州で身につけたように思う。  


小学生の遠足でも それは文字通り遠足で きちんとした資料を首からぶら下げ 何キロも歩く。  そして遠足が終ると 必ず学んだ事をまとめさせられていた。  自発的に 考えるという事、調べるという事などについて 導いていただく教育方針であったと感謝している。  学校の父兄の集まりも 働いているお母さんが多いにもかかわらず 出席者は多く その時には 其々の家庭の お漬物や、 梅漬け、 おやきや 寒天のお菓子など持ち寄り 活発な話し合いがなされる。  


長野の女性は 本当に良く働かれ、たくましいなぁ〜っと 何時も感心していたものである。 朝早く 畑に出て 昼間は会社に行き 夜は 食後の片づけを済ませ バレーボールを楽しむという人たちが何人もいた。 おまけに 食糧危機が来ても大丈夫と思えるほど 沢山の保存食も準備してある。  今でも 「Sさ〜ん、 お湯沸かして待ってて〜 今、とうもろこし捥いで 持って行くでね〜」っと 畑からの友の声が聞こえるようである。