ドーナッツ

一体これだけのドーナッツを誰が食べるのでしょう? ある日、マッスル君が買ってきたグランビル・アイランド・ドーナッツです。オールドファッションな生地で出来たちょっと固めのドーナッツがマッスル君の好み。クリスピークリームのようなケーキのような柔らかいものはお気に召さないようで・・・何はともあれ、このドーナッツ 私の口には一つも入りませんでした。(好んで食べようとは思わない)

そもそも、ドーナッツはdough(生地)とnuts(木の実)の合成語。その昔は、パンのような生地に木の実を練りこんだり、上に木の実を飾った揚げ菓子で クリスマスや復活祭など特別な場合にオランダで作られていた高級菓子だったそうです。清教徒がメイフラワー号に乗って新大陸を目指して出航した折、このお菓子のレシピも一緒にアメリカに渡ったと言うお話です。

新大陸ではくるみが入手できず、飾れないので真ん中に穴をあけたとか、インデイアンの矢が当たって穴があいたとか、火のとおりをよくするためだとか あの形には色々ないわれがあるそうですね。

美味しいドーナッツの食べ方として ある映画でクラークゲーブルがミルクや紅茶、珈琲につけて食べる方法を紹介する場面があり それを英語では’dunk in'と表現。 そこから現在のダンキンドーナツが名づけられたそうです。ドーナッツ一つにしても 色々な歴史を物語っているもので 面白いですね。

私はドーナッツ恐怖症かもしれません。パンを焼いたりお菓子を作ったりは好きですがドーナッツは作った事ありません。母から何度も何度もドーナッツを揚げていてお嫁入り前にやけどをした時の事を聞かされていましたから・・・パーンとはぜて油が飛び散りそれを顔面にうけたそうです。大昔にドーナッツを作っていた母はハイカラだなぁ〜と思いますがね。

結婚も決まっていて 顔にやけどをしたので、祖父母が怪我をさせてしまい、申し訳ないと結婚を断りに行ったそうです。 少々ドラマチックですが父の意志は固くどのようであれ気持ちは変わりませんと、めでたしめでたし結婚に至りました。幸い、傷も残らず生涯美肌を保持した母でした。ドーナッツのやけど話より、父の事を言いたかったのだろうとこの頃、ふと思います。

父はたいそう寡黙な人で 恐い、すごみがあるとよく言われましたが 時として唐突に冗談を言い、お腹から笑うことがありました。私が半分食べ残したドーナッツを「どこにいったのかな?」と言うと すかさず「ドウナッツたか心配?」と、言い、高らかに笑ったあの父の笑顔が浮かびます。
年に一度クリスマスの時期に出す外国向け我が家のこの一年の出来事レター。 帰国して、大慌てで作成。画像提供及びアウトライン提供ひまわり、文とレイアウトはマッスル君。そして二人でチェック。本日、月曜にかけて出します。やれやれ!次は年賀状25日までに。大掃除はどうする?