歴史遺産

遠い歴史の彼方から人々に大切に保存され、後世に残された建造物、ローマのコロシアム、パリのベルサイユ宮殿、ノートルダム寺院、などヨーロッパや中東に残された歴史遺産は、人類の知恵とたゆまぬ努力の結果です。 それらの国の人々は、その遺産見物に訪れる世界の人々が落とす観光収入に支えられていると言っても 過言ではないでしょう。  わが国、日本はどうでしょうか?


人々の歴史、文化を大切にする意気込みは 残念ながら、それ程顕著ではないがします。  NHK大河ドラマで話題の「功名が辻」で、豊臣秀吉の「小田原城攻め」が取り上げられました。 その小田原は日本の歴史上希有の都市といえます。  二つの時代を築いた将軍、秀吉と家康を先頭に、全国の代表的戦国大名が大軍を率いて小田原を完全包囲しました。  歴史上、こんな都市は、稀です。


この小田原で、約300カ所にものぼる貴重な遺跡が発見されています。  縄文時代弥生時代と言った古墳時代の土器や集落、農業地といった貴重な発見です。


私たちの住んでいるこの地に、私たちの祖先が1500年以上も前に田畑を造り、魚を捕り、生活を営んでいたあかしが無数に見つかっているのです。  縄文時代の昔から連綿と続く私たちの祖先の営みの上に、私たちの今日があり、 古代からの恩恵にによって生かされている思うとき、胸のときめきを感じます。 そして、私たちの今日は 同じように遠い先の日本人に引き継がれてゆく…おろそかに出来ない人生だなぁ〜っと、反省します。


こうした歴史遺産の豊かな小田原市は、史跡保存のため、専任の文化財まで置き、後世に伝える努力をしています。 しかし、一日かけて史跡調査の発表会を開いても150名程度しか集まりません。 市民の関心は低いようです。  豊かな歴史遺産は、国民全員が誇りに思い、大切にしたいものです。