[バーリ] トゥルッリと洞窟住居

アルベロベッロ地域の地下に広がる石灰岩を主原料として建造された建物は 白い壁にとんがり屋根。ちょっと違う世界に迷い込んだような錯覚を受けます。

昔、固定資産税請求を逃れるため とっさに屋根を取り壊し 家屋ではないように見せるために このような建物が作られたというお話でしたが 石の屋根、取り外すのも大変でしょうに・・・!

この地方には 今でも居住されている方がいらして 歩いているとアーモンドをどうぞと持ってきてくださいました。
どこか白川郷を思い出すような ノスタルジックな気もしました。

見学者のために 家の中を見せてくださる方もおられました。夏は涼しく 冬は暖かいそうです。厚さ50センチはある石の厚み、作る労力も大変ですね。

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このツアーはランチ付き。ホテルのダイニングでの昼食。サラダ、この地方の耳の形をしたショートパスタ、菜の花のような緑の濃い野菜のソース、豚肉、付け合せはほうれん草のスフレとポテト、デザートはアイスクリームケーキでした。

どれも美味しかったのですが 量が多く、パスタ半分の段階でフル、豚肉は一ついただき、デザートは別腹で完食。

マテーラの洞窟住居は ランチ後に。谷の岩場の斜面を掘り、サッシと呼ばれる洞窟住居が 広範囲にわたってほぼ完全な形で現存している遺跡です。このような形での住居は 旧石器時代に遡ると言われています。石窟聖堂、雨水を利用した水の供給システムなど評価され 1993年に世界遺産登録されたそうです。

この洞窟住居には 今は住人はいらっしゃいませんが この建物の名残で現代の利点も考慮された家屋はこの地域の小さな街となっていました。全く同じではありませんが このようにして建造されたという模型がありました。

どのような環境であれ、その風土を生かし、たくましく生きていく人々の歴史。多分、世界中のいたるところで それぞれに適した生存方法を編み出し、協力しあって ここまで命が紡がれているのだろうと 深い感銘を受けた見学でした。