迷ったけれど・・・

鍵盤の立ち上がりにもばらつきがあり 修理しても限界があると言われた今までのピアノ。 調律師の方に このピアノで速い指遣いの曲は ピアノを弾く人がかわいそう。中もかなり老朽化しているし・・・と言われ この歳で賈う?と、迷っていましたが 中古でもいいのがあり、 ヤマハの場合は 不要になった場合でも引き取ってもらえるとのこと。思い切ってお願いして お世話していただきました。

3月6日午前9時、先勝、啓蟄の日に届きました。偶然この日が都合良かったのですが 啓蟄とは 冬眠から目が覚め 物事が動き始める時、何かしら肯定的な意味合いで 変に良かった良かったと、納得している私です。

古いピアノは 前日、長い間ありがとうと ゆっくり感謝を込めて弾き納めました。娘も子供の頃ピアノを習っていましたし 合唱の伴奏などもしていたので 色々な思い出が重なりちょっと辛かったです。映画月光の曲、戦時中の 貴重な一台のピアノの大切な想い出などのことも 頭をよぎりました。

家族の反応、マッスル君「誕生日にパソコンを用意したけれど アキレス腱でご迷惑かけたから買いましょうかね。でも自分で買うと、きっとしっかり練習するだろうね」娘には 迷っているとき 「お母さん、宝石も着物も買わないし・・・でも、この歳で、後何年弾くかと思うと躊躇するね」と言うと 娘は「物を買うのに色々言い訳がいるのね、お母さんて。いいじゃない。買えば。」驚いたのは息子「私が買ってあげますよ」エェ〜!そんなわけには参りません。家族それぞれの好意的な反応に 後押しされて決めました。

中古だけれど ピカピカ。そしてホント!指が滑らかに動きます。鍵盤が軽く 華やかな澄んだ音色を奏でてくれます。今までの重厚感のあるピアノの音色も好きで それに慣れていた私、最初は馴染めなかったのですが 趣味程度に弾くのですから 弾きやすいということは 嬉しいです。調律師さんが言われたように 楽しめると思うよの言葉、言い得ています。

ついこの間まで 思いもしなかったのに どうしてこうなったのだろうと 事の経緯を考えると 機が熟してご縁があったとしか言いようがありません。1ヶ月後、この環境でピアノがどう反応するか 弾き手の癖などもあるので もう点検の調律に来てくださるそうで それまでにたくさん弾いておいて下さいよと宿題が出ました。