報徳博物館

中国を知ろう
食べ物と食品安全問題

暫くぶりの出席でした。(汗)毎回、貴重なお話を様々なトピックで、中国の留学生が 流暢な日本語でプレゼンテーションして下さいます。今回は 第80回目にあたるそうだ。

中国から持参したと言われる山椒、香りが日本の物より数倍強い
ご実家で採取され、おばあさんが干して作られた物
 

食の安全問題など 論点は沢山ありますので 数回に分けて 備忘録として 骨子を残しておきたいと思います。本日は 大まかな中国の食文化について。

中華料理と一概に言っても 広大な領土、その気候や風土により 栽培される農産物も地方により種々雑多。揚子江を境界線として 大きく南北にわけられ、南稲北麦南粉北麺の食文化と言われています。

の主食は 万頭、小麦を丸くのばして作る餅など 小麦です。南は、これに対して 稲つまりお米を食べる習慣です。北は降水量も少なく 栽培できる産物も限られているので 収穫できる小麦を使って 色々バラエティに富んだ食文化が育っていったようです。

この麺という漢字は そう言えば麦篇ですね。そもそも小麦は シルクロードを通じて 遠くメソポタミアから5000年前中国にもたらされたもの。

漢の時代に 中国でナンが食生活に採りいれられ これが後の餅(クレープのようなもの)としてポピュラーな食べ物になリ、ゆでたり、切ったりなど 色々と進化してゆきます。逆にこれが シルクロードを通じてイタリアに渡り パスタ類にも進化がみられるようになったそうです。

南の面は お米を使用したライスヌードル。雲南省の過橋米線には 伝説があります。長い橋を渡って仕事に出かける夫に 昼食を届けるさい、鶏で摂ったスープは油膜が器の上部を覆い、その下のスープが いつまでも暖かく保たれているのに気付き 寒い時期には とっておきの昼食だったようです。色々な具材を入れた鍋物として 今は普及しているそうです。

日本では考えられないような ちょっと恐ろしい食材について そして今、問題になっている 食の安全問題、地溝油などについて 続いてゆき 活発な質疑応答もあり、きちんとデータをもっての講義、我々も注視すべき点など あらたに考えさせられました。続きます。