山田耕筰を語る

女山田日沙さんを お招きして
朝日新聞小田原支部、地域学術ゼミ主催で開催された 本日の催し。 いつもより参加者が多かった様に思います。童謡新聞をずっと書き綴っておられる 竹村忠孝さんのご尽力による 本日の 対談。 私達の知らない山田耕筰先生の一面をお嬢様から直接お聞きする機会に感謝です。

エピソードを少しご紹介いたしましょう。 作曲をされるときは 余分な雑念が生じないように 家中、大変緊張して 静かに静かにされていたようです。 作曲は、夜の静寂の中でされることが多く、完成すると、「出来た〜」っと 家族も起こして喜ばれたとか・・・その時は、子供ながらにとても嬉しい時間であったことを はっきりと覚えておられるそうです。

小田原ゆかりの北原白秋の詩を沢山作曲されていますが (eg.からたちの花、この道、待ちぼうけ、ペチカ、赤とんぼ他)曲想がうかんだあと、何度も詩を読み込んで、心を感じとり作曲されたようです。 悩んでいる時には 特に自分が何かを求めている時だから 良い作品が出来るとのこと。 

山田耕筰先生は関西学院の出身ですが 後に、北原白秋に作詞を頼んで校歌を作曲されています。その時にポプラ並木をみて 羽ばたく若者が社会貢献のために力を身につける 明るい元気な歌にしようと心を込めて白秋と作詞作曲されたそうです。 Mastery for Service が 校歌にこめられているんですね。

全ては書ききれませんが 徳育や市民の教養の醸成が求められる時代になってきている今日、 私達の文化資産である心の歌、そして自然豊かな小田原が育んだ詩の心を 私達市民が大切にしてゆきたいものです。そんな中、本日の企画は大変意義があったと思います。