眉山を飛行機内で観る

バンクーバーへの機内で 眉山を みました。  かねてより、 妹から勧められていたのにチャンスが無く見逃し、残念に思っていた映画です。  何かのご縁と感謝し、 夫も私もあの小さなマイスクリーンで この映画を選択。


最初は 登場人物も限られ少々退屈な運びなれど 母親役の宮本信子の迫真の肝の据わった演技と 娘役の松嶋菜々子の素朴な没個性的で涼やかな演技の対比が 母親のガン末期と云う重苦しい状況なのに 漆黒の色合いをみせていない。  母親の昔の切ない恋物語がバックボーンのこの映画、 ありそうなお話しだが クライマックスの演出が違っていた。


思い出の阿波踊りの祭り。(実際の阿波踊りを撮影)  万を超える人々が あでやかな衣装を身につけ  憑かれたように リズミカルに 無の境地で踊りまくる神代の世界。  そこへ30年ぶり(?)に母親の末期を聞き駆けつけた昔の恋人(娘の父)、娘そして母親が 距離を置いて互いに気づき、言葉を交わすでもなく 視線を交わします。  


その中には 生と死という まさに生きとし生けるものの根元的な緊張感、 そして感情を抑えた中でより強く感じさせられる温かいかな人間愛。  躍動的な阿波踊りの絢爛豪華なとの対比が 余計私は切ない思いにさせられました。  


義弟が感動してこの映画を2度観たとのこと。  海外生活の長い人にとっては 特にこのラストシーンの阿波踊り、 心をゆさぶられます。  異国へと向かっている最中という状況もあって、 この日本の祭りの壮大さ個性、圧巻です。  大きなスクリーンでもう一度みたい。  それより、徳島に行って本当の阿波踊りを観たい!

市場に並んだかぼちゃ
キノコ類も豊富