八尾の風の盆

高橋治著風の盆恋歌を 随分昔に読んで以来 一度、おわら風の盆の雰囲気を 味わってみたいと思いつつ 実現せず。毎年、10月、小田原で 小規模ですが 披露されていたのに・・・。今年は、10日も前の事ですが 早めに夕飯を済ませ 散歩がてら みてきました。




 
威勢の良い祭り拍子とは ほど遠く 胡弓の調べが 澄んだ秋の空気に 静かに 透き通るように流れ、すり足で そっと地をはうかのような 静かで 艶のある大人の舞!日本狭しと言えど この地方色豊かな 多様な文化、他には?っと 興味が湧いてきます。

別の本でしたが 櫻井良子さんが 八尾は 男女の役割が きちんと機能していて 人々が美しいと評されていたことがありました。このお祭りを通しての それぞれの役割を互いに尊重し 共同作業でこのイベントを盛り立てていく心意気が 日常生活でも機能しているとのことでした。

この踊りをみて 女性は女性らしく艶やかで優雅な舞 また男性の踊りは 粋で勇壮。日本海の荒々しい風、その風をおさめる祈りが込められたお祭りとして 始められたそうです。

小説の中に出てくる 酔芙蓉の花、朝は真っ白、時が経過するにつれて はんなりピンク色になり 夜にはその赤みを増し ほろ酔い加減にたとえて 酔芙蓉といわれるゆえんだそうです。 芙蓉は 中国では蓮の花のように清楚で美しい女性に例えられるそうですから 美しく着物の似合う主人公、えり子の イメージにピッタリなのでしょう。

それに 一年のうち 風の盆の3日だけ 一緒に暮らすという切ない 大人の恋物語。視覚に訴える 着物の描写も素敵な本でした。この踊りをみて 初秋のロマンチックで切ない大人の物語、イメージが定着した様な気分です。

そうそう、踊りが始まる前に 大人気だったのは 下画像。最初抱かれていて ぬいぐるみかな?っと思うほど静かなうさちゃん。皆さん 飼い主さんに、写真を許可してもらって パシャパシャ。そして私も一枚!