琵琶湖の東、湖東三山は清澄な山の霊気に覆われ、 千有余年もの堆積した歴史を抱く。 この地には 国宝である西明寺、金剛輪寺、百済寺(ひゃくさい寺)が凛とした姿を残している。 戦国の世を無事生き抜いてきた歴史の重厚感を漂わせ、深い信仰の歴史や渡来人たちの文化の名残をも語りかけてくれる。 また、 この地域は紅葉の美しい事でも知られ 「血染めのもみじ」と言われるほど深紅に染まるようだが 今年は少し遅れていて残念。
織田信長は稀代の「放火魔」だったようで、攻めた寺社仏閣をことごとく焼き払ったと言われている。 関ヶ原に近く、本願寺の流れをくむこれらの寺が、当時の姿をとどめていることは不思議でならない。
門徒宗であるこれらの寺も織田信長軍の攻撃目標となった。寺はどれもうっそうと大木の茂る山の中腹にあり、下界からは容易にその姿を見ることが出きない。 どのお寺も本堂までの参堂は上り坂。(金剛輪寺は特に厳しい)
(写真は百済寺) 信長軍に対して民百姓は寺のふもとでワラ、民家、草木などを激しく燃やして、あたかも寺が炎上しているように見せ、織田軍の目を欺き、寺を消失から守ったと言い伝えられている。 当時の寺が民百姓の心の支えであり、生活そのものであったことが偲ばれる。
お昼も過ぎ2時近く飛び込んだ 百済寺近くの民家風お蕎麦屋さん。 広告は一切していない、 写真お断り、 おまけに混雑時は お茶や蕎麦湯のお代わりもご容赦ください。 一体どんなお蕎麦かと 期待が膨らむ。
食べた人は必ずもう一度来られます!とのこと。 なるほど、 湯で加減と言い 蕎麦の風味と言い 盛り付けも…少々お蕎麦にはうるさい夫も大満足。 本当に美味しいお蕎麦を提供したいと思われるご夫妻の誠意が伝わるお店でした。 次回も名神八日市で降りて必ずよります。 ご夫妻のお気持ちを汲んでお店の名前はあえて伏せますが 百済寺の近くです。
琵琶湖湖畔のホテルに一泊し、 翌日はいよいよハイライトの 美保ミュージアムへ。 明日に続きます。