ハゲタカ

(画像はhttp://cinematoday.jp/movie/T0007186から)
NHKドラマで楽しみに観ていた「はげたか」{vulture(人を食い物にする強欲冷酷な人、もの)}、映画化されているので 見てきました。 出演者も、お馴染みの人達、そしてストーリーも その後の展開で すんなり入っていけました。

全体として 6回にわたって放映されたトラマは 時間の余裕もあり、きめが細かく、人間の心理描写や各々の立場なども細かく描写されていました。 しかし、映画という限られた時間で あれほどスケールの大きいシナリオをまとめるには 少々はしょった部分も仕方のないことかもしれませんが もう少し、説明が欲しいところもありました。

今回日本に、降り立ったのは 赤いはげたか、しかも、民間の投資ファンドとは比べ物にならないほど巨額な資金力―中国国家ファンドをバックに日本の自動車会社にTOBを仕掛けてくる。 まさに、中国経済台頭、リーマンブラザーズの破綻を思わせるアメリ金融危機、そして派遣の問題などを盛り込んだタイムリーな内容。 

個性あるキャスト、生ぬるい地獄といわれる日本の現状、しかしながら誠実で、心ある物つくりを目指す日本企業。 知的資産を大切に世界のなかで 生き延びてゆくのは 今後益々難しくなっていくだろうと示唆。 

この映画、速いテンポと歯切れのよさで 細かい説明がない。 口の重い甘さのない主人公の鷲津、格好よすぎる赤いハゲタカの劉一華(リュウ・イーファ)、どちらも最後に人間味をみせるところがほっとするところ。お薦め映画です。