初春の気まぐれの 不安定なお天気。 友人宅でのホームコンサートに出かける。 今回は陶器の展示もあって 時節柄 お雛様の陶器が可愛く 外国土産にもぴったりと求めた。
友人はピアノ教師。 豊かな人脈をたどって プロの人のみならず、 若手の これから世に羽ばたいていこうとされている 力のある音楽家達も招いて 臨場感溢れるコンサートを企画してくださる。 若い音楽家達も アットホームな 温かい雰囲気の中で リラックスして存分に力が発揮できるのではないだろうか? そういう意味で、 企画者の友人は 人材育成の面でも貢献されている。
大きなホールで聴く一流の音楽家のコンサートも 無論 素晴らしい。 でも、また趣向の違った このような20〜30人程度の聴衆のサロンコンサートも 違った良さがある。 本日の演奏者もプロフィールをみると まだ大学院在学中だけれど 輝かしい賞を取得されていて有望である。 これからの活躍が期待される。
演奏プログラムは ラヴェル、ショパン、ブラームスと どれもメロディの美しい大曲。 水の戯れと言う曲は 春の雪解けの水のイメージから 紆余曲折な状況に合わせて戯れる水の様子が良く表現されていた。 ショパンも黒鍵、革命、木枯らしなど、 鍵盤の上を右往左往する指の流れが しっかり音をとらえて メリハリもあり良かったとおもう。 一途な思いの若いエネルギーの結集が 音になっていた。
最後のブラームスは余り聴きなれない曲だけど 20分の大曲。 奏者の説明によると ブラームスは完ぺき主義者で 気に入らない曲は 没にしてしまって日の目を見ないものが多いそうである。 卒論にブラームスを選んだと言われるだけあって 強い思い入れを感じた。 色々な体験を経て これから益々音楽演奏に 奥行きが加わり 素晴らしいピアニストに成長される事を祈ります。