養老孟司氏 「壁をのりこえる脳」 街の明日は地域の脳で

 
  


昨夜、商工会議所60周年記念として 養老孟司の講演があった。  なるほどバカの壁等、話題作を出版されているだけあって 大勢の聴衆者が 老朽化し 建て直しが決定している市民会館に足を運んだ。


ソフトな口調だが 容赦なく社会批判を 時折、ユーモアを加味して話されるのだが 少し盛りだくさんで もう少し焦点を絞ってもらった方が 良かったかも。  脳への入、出力においては 現代人はその間口が狭くなっており 脳内の運動量が減少。  もっと活性化させる意味で 自然環境の中で共生、共存し 刺激を受ける大切さを強調されていた。  現代は、あらゆる面で冷暖房完備の環境下でぬくぬくと生活し 考え、調整し順応していく力が減少。  


提唱されていたのは 1カ月ごとに 参勤交代と称して 田舎に出向くこと。 畑を耕したり、草を抜いたり農作業をして 身体を使って 太陽の下で働くと 人間が変わるそうである。  頭や身体が変わることによって 脳内活動も変化し 柔軟性をもち 多面的に物事をみれるようになる。  先ず、この参勤交代を 霞ヶ関のお役人から 率先してしてもらいたいと言われる所が面白い。  外国の長期バカンスも 無駄ではなく 先生によれば 脳の活性化に 大いに役立っているようである。  


また、自然界は 生態系といわれるように ある一つの目先の事だけの 対処両方では解決しない事を 認識する事が重要。  希望的観測として 日本はその70%が緑の地であり 生命維持に大切な水も 他の文明国に比べれば恵まれている。 ひいてはこの狭い領土で 四季の変化を享受することができる。  


このような講演は これからを担う若い人たちにも もっと聞いてもらいたいね 夫も私も感じた。  午後には 癒しの空間、 ハートランドのお花畑で オーナーに 色々なハーブの説明をうけ、 とても楽しかった。  その後バラを丹精している友の庭から 数種のバラをいただき 参勤交代ではないが 自然と大いに触れ合うことができよい一日だった。