漁夫の利

日本が世界で二番目に大きい経済大国になれたのは、戦後みんなで頑張って 高品質の製品を造り出す製造技術において 世界をリードしたからだと言われています。 そんな優れた日本の製造技術が 先端技術と手を結んで、もっと豊かな日本を目指し、日本のメーカーはしのぎを削っています。


例えば、今のDVDの2倍以上も録画できるような DVDの開発と市場の支配を目指して、 東芝を中心とする電機メーカーと ソニー松下電器を中心とするメーカーが 熾烈な主導権争いを 繰り広げています。


この二つの陣営のDVDは 再生するプレーヤーが異なるので、 勝った方の陣営がプレーヤー市場で 生き残れるという、喰うか喰われるかの覇権争いです。  ところが、1月9日の新聞にビックリするニュースが出ていました。  韓国のLG電子という会社が どちらのDVDでも再生できるプレーヤーを 世界で初めて開発し、2月からアメリカで売り出すそうです。


このニュースは日本の企業に 大きな警鐘を鳴らしたように思います。  少し前は、 最先端の電子技術は 日本が一番進んでいたので、外国のメーカーが先に商品化することが難しかったのです。  そこで、東芝とか、ソニー、松下・・・等の日本のリーダー的存在会社間の 国内競争勝者が 世界のリーダーになれたものです。


ところが韓国企業が互いが競っている最中、 どちらも再生できる機械を開発、 両方再生の新製品を出してきました。  まさに漁夫の利鳶にあぶらげを さらわれるです。  技術国日本、危うしというシグナルかも知れません。


まあ、使う側の私たちにとっては朗報でしょうが(ただし、まだ高価で14万円もします)、 技術力で日本を凌駕する国が出てきたことの意味は大きそうです。