サイトからお借りしました
山田洋次監督50周年記念映画 東京家族を観てきました。この映画は 小津安二郎監督の「東京物語」(1953年)のリメイク。小津安二郎監督に捧げるオマージュとして 山田監督が再度映画化されたものとのこと。昨年、英国映画協会発行する「サイト&サウンド」誌で 世界の映画監督358人が選ぶ選ぶ映画で 小津安二郎監督の「東京物語」が 最優秀賞に選ばれたそうだ。「東京物語」は 残念ながら観ていないのですが 本日観た「東京家族」、周りの環境設定などは 現代にマッチするような設定になっていて 背景描写などに 違和感は無い。60年という歳月をこえても 高い支持率を得ている。いつの時代も変わらぬ 極めて普遍的なテーマ、 日常の私達が体験するような出来事、核家族や高齢化社会と言う問題を静謐に描いている。
この年齢になると 色々と体験し、通ってきた若い世代の道、そして高齢者の仲間入りした現在、どちらの立場もよく理解できる。橋爪功、吉行和子さんの演技一つ一つの仕草、台詞など 素晴らしい。非常にpresenceのある役者さん達、それぞれの人格描写を 見事に演じられている。何度も涙腺がゆるんんでしまったり、ほのぼのとしたユーモアに笑ったり・・・
それと瀬戸内海の島の暮らし、のどかな風景、人々が暖かく助け合い 日本の良き昭和時代が現存していて 変わらぬ良さにホット心が和む。中学生の元気溌剌とした屈託の無い少女の存在が印象的。
時間の経過としては ほんの10日くらいの出来事、間のとりかた、場面の展開、そして昔話を挟むことで この家族の全体像が見えてくるような広がり。日本的な映画だなぁ〜と 思いつつも 時空をこえた人間としてのテーマがある。海外からの上映依頼がたくさんあるそうだ。
しかし、吉行和子さん演じる母親の年齢設定は 私と同じ年。考えさせられました。(結末は、ふせておきますね)小津安二郎監督の 東京物語、DVD出ているそうなので 観てみたい。