睡眠障害のおかげ

バンクーバーに来て10日ほど マッスルも私も こちらの時間に なかなか調整できませんでした。時間に限られた生活ではないので 余り気にせず 眠れなかったり 外出する気力が無い時, 読書は最適。お陰で 途中まで読み、読みづらくて ほおっておいたThree Cups of Tea読了、妹にもらった The Blue Sweater, 天網、大河の一滴なども 読み終える時間がありました。天網は 今野敏氏フアンのバンクーバーの知人に差し上げました。


天網 TOKAGE2 特殊遊撃捜査隊 (朝日文庫)
天網TOKAGE2特殊遊撃捜査隊」は 3台のバスジャックが同時におこり、目的は何なのか?情報時代のハイテクを駆使してならではこそ!思いがけない犯罪!トカゲ、隠密捜査隊の活躍は如何に?

Three Cups of Tea は デンバーの友人を訪ねたおり、本屋に一緒に行って薦められ 買った本ながら、マッスル君が読み、私は途中で諦めた本でした。固有名詞が読みづらく 文章が滑らかに頭に入らず、また、字が小さい事などが理由でした。抵抗せず眼鏡をかけ、現地の人の名前や地名は 大体雰囲気でとらえる様にすればよいと妥協すれば 障害は消えました。

アメリカ人、MortensonがK2登山に失敗し、ようやく下山したパキスタンの小さな街で 人々の温かさや優しさにふれるうち 校舎もない貧しいこの地に 学校を建てる事を約束します。

アメリカに戻り、車を住居とし、生活を切り詰めるかたわら 資金調達のため努力をしますが 当時コンピューターを使う技術能力もなく、その苦労は大変なもの。しかし、詳細は省きますが 節目節目で 恵まれた出会いがあり 無鉄砲とも思える計画も 人命が危ぶまれる様な危機や 文化、習慣の違い、苦難をのりこえ イスラム世界のパキスタンアフガニスタンに 55校も設立します。

教育を受け、安定した生活を保証されるようにすることが 平和を導くために不可欠であり、特に女性の地位の向上、自立を強調しています。

タイトルのThree Cups of teaは 最初のお茶は お客様として、つまり他人、2度目は友人として 3度目はもう家族だよと云う意味合いがあり アメリカ人ながら イスラム教の世界で信頼され 人と人のふれあいの大切さを象徴している様に思います。

The Blue Sweater,著者のJacquelineは 輝かしい投資銀行の職をすて、貧しい人々救済を心に アフリカ開発銀行での職につきます。 短期間の派遣で 上にたち、活動する体制には 当然地元の活動家の反感があり、嫌がらせや妨害を受けます。

ルワンダでは マイクロファイナンスをスタートさせ 女性の意識を高めようと啓蒙するのですが 母国で当然とされている事が ここでは 全く機能していませんし その様な意識もなく、如何に認識不足であったかと思い知らされます。

それでも一歩一歩自分たちで造り上げる喜びを手助けし、ベーカリーショップの運営ができるまでこぎつけます。

ジャクリーンは ダイナミックで ハラハラする様な行動力で 次々チャレンジしていきますが かなり危険な状況にも遭遇します。
自分がすべき事、自分に欠けている事を 常に注視し、途中、経営学を学ぶため スタンフォード大学院に進み そこでの恩師との出会いにより その後、歩む道に大きく影響を受けます。

ロックフェラー財団で職を得た後、Acumen Fundを創設、それは、地域の投資家を育て 貧困層が恩恵を受ける事が可能なシステム、事業に投資する事を目的としています。

Acumen Fund創設までの道の他ルワンダ民族戦争(これに関する本 Left to Tellは http://d.hatena.ne.jp/sunflower23/20070215)について 緑や色とりどりの花に包まれた美しい地が赤く染まり、九死に一生を得た現地の人々の体験を通しても 生々しく語られています。

そのほか、格差、文化的背景、また従来の寄付の形態では 期待した様な結果をもたらさないこと、意識を高め、持続可能な そして将来性のある投資をし 自立できる寄付でなければ 格差は縮小されないとし 具体的な施策を講じた着眼点、忍耐力、行動力、感動します。

タイトルのBlue Sweaterは 子供の頃 アメリカに住んでいたジャクリーン自身が着ていた アフリカを思わせる模様のブルーのセーター。成長して サイズがあわなくなっても着続けていたお気に入りのセーター。ある日、からかわれて そのセーターをリサイクルに。

まさにそのセーターを着ている少年とルワンダで衝撃的な出会いをします。思わずその少年のところにかけより、ネックを裏返してみると ジャクリーンと書かれていた時の驚き。アメリカ国内で 多分あちこちの地域で活用され アフリカまで渡ってきた自分のセーターをみて 世界はつながっていて 人々は支え合っていると実感したと 述べています。またユーチューブで Blue Sweaterいついて 彼女自身が述べているスピーチがみられます。素敵な女性ですよ!

パキスタンルワンダなど 生きるか死ぬかという瀬戸際の生々しい描写の本を続けて読んだあとの 大河の一滴は ちょっと贅沢な読書でした。こちらは 寝床に入りつつ 寝付くまで 毎日少しずつ読みましたが 生死を目の前にすると 動物脳が働き 悩む余裕がないのかもしれないなと思った次第です。

長々と綴ってしまいましたが まだまだ述べきれません。明日より、アメリカに渡り、娘夫妻のところに参ります。パソコンアクセスがもしかしたら難しいかもしれないのと 以前住んでいた所なので お誘いも色々あり バンクーバー生活とは違って忙しく遊びます!(笑)ので、更新がおくれるかな?大統領選 カナダでもテレビで朝からずっと報道しています。オバマ氏勝利の様な口ぶりです。

そんな興奮冷めやらぬアメリカ報告できるといいのですが。。。オバマ氏当確になりましたね。ハリケーンの直後、オバマ氏が再選されるよとKが云っておりました。