鮭の遡上
遠足のスクールバス
sunflower 「おや? お前たちは4年前に この川で誕生した鮭じゃないの?」 salmon 「そうです。 私達は太平洋4年間遊泳してきて 海の栄養をたっぷり蓄え 500キロもの川上りをして戻ってきました」
sunflower 「500キロも何も食べないで のぼってきたの?」
salmon 「私達が美味しいと言われるのは 類を見ないくらいの長距離を上れるだけの栄養を蓄えているからなんです。 これも子孫を残すため。 この地で連れ合いを見つけて 産卵し 子孫を残し 私達は子どもを見ることもなく 命、絶えるのです。 でも 子供達のことを考えていないわけではありません。」
sunflower 「どういう事?」
salmon 「私達の亡くなった後、微生物によって分解されて プランクトンになり 私達の卵から孵化した稚魚の餌になるんですよ。 死してなお生きるですよ」
2年前、鮭の遡上を見学に行き 地球の生態系を肌で感じる機会に触れた。 今回も又別の場所、Weaver Creekへ。Vancouverから車で2時間ほどのところへ行ってきました。上記カラー部分は 以前に書き留めておいたものですが それにもう少し付け加えます。
鮭は 非常に嗅覚が優れていて 何百キロも離れた大海にいても 自分の故郷の臭い頼りに戻ってくるそうです。生まれた場所と育った場所が違えばどうなのだろうとリサーチの結果では 矢張り育った場所に回帰してくるそうです。生みの親よりは育ての親ということでしょうか?
産卵間近、または産卵を終えた鮭は 冬眠を控え栄養摂取の必要な熊の餌食になってしまいます。 熊は通常木の実などを食し動物蛋白はとらないそうですが 長期の冬眠には動物性蛋白が欠かせません。
一体どれくらいの鮭を食ベるのでしょう? とてつもない量です。 700匹と聞きました!ただし、美味しい頭部だけを食し、残りは森に放置。その蛋白源は森林の肥料となり(リンがおおいそうです)木を育て、又雨によって流れる栄養素を含んだ土砂は海に流れ プランクトンを鮭の稚魚が食べることに・・・この食物連鎖が 地球の生態系に貢献しているのです。
それぞれの生物や植物が自分の役割を演じることによって 自ずと助け合い、共存しているこの生態系! 自然の成せる偉大な循環の歯車! 私達もその一端を担っているのだなぁ〜っと あらたに感じ、又気分が引き締まった見学でした。