官僚たちの夏最終回
先日の栗おこわに魅せられて我が家でも
近頃、楽しみにしていた番組、官僚たちの夏、昨夜が最終回でした。城山三郎作、昭和30年代の通産官僚達の熱き使命感と民間企業の奮闘振り、小笠原諸島、沖縄返還などに纏わる日本の苦渋の選択、保護主義かそれとも国際化を目指す自由貿易か!ノスタルジアを感じる昭和の街並みや社会風潮をみせながら なかなかの番組でした。 画面に何度もでてくる 高度成長期を象徴するかの様な大阪万博のお祭り広場、太陽の塔。40年前、まさに、その万博で仕事をしていた私にとって、懐かしさもひとしおです。お祭り広場でのイベント準備の為、徹夜同然の日々もありました。あの熱狂的な1970年万博に至るまでの1960年代、通産省官僚達の信念、理想の国づくりを真剣に目指した努力は否めません。
国際的な競争力、他国と拮抗していける力を育てた産業界、民間企業、そこには当時の通産省の貢献度は大きかったようです。しかしながら、皮肉な事に 今回の選挙では 官僚主導政治から訣別すると公約に掲げた民主党が政権を握る事になりました。モラルの低下、浪費など霞ヶ関を蝕み 過っての高潔さや 日本の国について方向は違っても真剣に考える姿勢が 徐々に欠落していったことは 非常に残念です。
沖縄返還の裏には繊維業界の輸出規制など疾風沐雨の日々、やるせない結末ですが ミスター通産大臣の「天下りはしない」が なんともタイムリーな言葉!来週最終回を迎える「再生の街」とともに、久しぶりに心に残る、また今の世相を反映してくれる何かがある番組です