真夜中のコンサート

{旅のまとめ蓼科で、友人宅にその後一晩お世話になり、緑豊かな空気の美味しさ、雨上がりのやわらかな土の感触を楽しませていただきました。 初めての体験、床が畳の温泉にもご案内いただき、美味しいお食事、水の美味しさで一層薫り高い珈琲、そしていつもながら楽しい会話の時間有難うございました。

ソナタ&エチュード

ソナタ&エチュード

先週末の事です。寝つきの悪い夜、NHKのハイヴィジョン、深夜パチっとスイッチ入れると、私の目が釘付けに。 このピアニストどなた? 曲目はリムスキーコルサコフFlight of the Bumblebee(熊蜂は飛ぶ)力強いタッチ、せわしく唸リ動く蜂そのもの。 

ピアニストは ユジャ・ワン。初めて聴いた彼女の演奏です。名前だけはうっすらと・・・という知識のなさでしたので 先入観もありません。 ただただひきつけられて、しっかりと姿勢を正して、深夜にも拘らずこのヴェルビエ音楽祭2008年の放送を観ました。

いつもは、サラウンドにすると 床まで響く臨場感がtoo muchとマッスル君に文句を言うのですが(彼は、24などのDVDを映画館の雰囲気で見ることを好みます)その夜は、もう既に2階で睡眠中のマッスルに音が聞こえないかとハラハラしつつ、もう少し、もう少しと音量を上げて・・・目を閉じると、ここは真夜中のコンサートホール、低音も高音も立体的に聴こえて来ます。

スクリャービンピアノソナタ嬰ト短調ラヴェルのラヴァルス、いずれも超絶技巧を要する難曲。 21歳の若さ故、勢い、力強さは想像できますが ぐいぐい引っ張るような主張、攻撃性があるかとおもえば うっすらと笑みを浮かべ寄せ付けないような世界で音と戯れているような軽やかさや繊細さ。グりっサンドの続く箇所の弾きかた、ピアニストの特徴が強くでていたかな?・・・

その後、再度、ユジャ、ワンの演奏をネットで検索して聴いてみましたが 左手に語らせるアレンジなど自分の解釈をどんどん広げてゆくのでランランを思わせるクラッシックプラスがあるように思えます。「のだめカンタービレ」を思わせると評しているサイトもありましたので NYの息子夫婦にはもうお馴染みのピアニストかな?

因みに、彼女の公演スケジュールはこの先ずっ〜と世界各地でつまっていて 残念ながら日本では、近くは期待できませんでした。NYではあるなぁ〜!(笑)