炎天下では 日傘が用意されています。 この配慮、日本だなぁ〜! でも、鑑賞していて 途中からはっきりと自分の集中力が切れていくのがわかりました。 理由は
- 漸く入館できたものの 止め処も無く汗がツーツーっと背中に流れていくのが感じられます。 そうなんです! 中も混んでいて 思うように展示作 品に近づけませんし、後ろからではよく見えません。 それでも よく観たいとじっと順番を待ちます。
- 余りの連なる巨匠達の大作、ポイントを絞れないくらい。 最初はフォーカスできず 一生懸命音声ガイドに耳傾けつつ その時代の巨匠2人の作品を対比してみてゆきます。 力を抜いて鑑賞すればいいのに・・・!
- 気がついた時には 既に3時間たちっ放し、待ち時間を入れると・・・あ〜ぁ 考えたくありません!
でも、思い切って行ってよかったのです。 内容については もう少し頭を冷やし 整理してから 後ほど更新します。
世界最古の歴史を持つと言われる東洋美術研究史「國華」。 その創刊120周年を記念して開催されている展示。 日本美術史に名を残す24人の巨匠達を 中世から近代にかけて その時代で対となるべく作家を対決させつつ 互いの特徴をより鮮明にさせている。 例えば自然をも征服するかのように猛々しい豪快な狩野永徳、自然のそよぐ風をも筆致に表わし自然に包まれるような長谷川等伯。
運慶と快慶、雪舟と雪村、楽椀の長次郎と光悦、宗達と光琳、仁清と乾山、円空と木喰、大雅と蕪村、応挙と芦雪、歌麿と写楽、鉄斎と大観の対比、計24名の国宝10点余、重要文化財40点余りを含む100点以上の名品が勢ぞろい。 どれも気を抜けない大作だけに もっと早い時期に ゆっくり来ればよかったなと反省。 しかし、最後一週間のみの展示されている 宗達と光琳の 「風神雷神図屏風」が 鑑賞できて満足としましょう。
いつの時代でも 師と仰ぐ人、ライバルがいて そしてどこか惹きあう仲間の存在があってこそ より素晴らしい趣の芸術作品が生まれるのだと思った。私は 長次郎と光悦の楽椀、及び円空と木喰の仏像彫刻が 感覚的にその違いがよくわかった。 立体的なものだからだろうか? その作家の生活信条までが見えてくるような気がしたし、 利休の待庵と長次郎の楽椀が一直線上につながり 思わずため息をついてしまいそうだった。
もう一度、本当にゆっくり時間をかけて 静かな環境で観ることができれば 集中力を持続させて 勿体無いようなこの企画を無駄に致しません。 またもや、 図録を買ってきましたので 本物のようには参りませんが ゆっくり鑑賞いたしましょう!