なるほど、今年1月の不二家の期限切れの牛乳使用、北海道のお土産品の[白い恋人」の賞味期限のかきかえ、 ミートホープ(?だっけ)の ポークを牛肉と偽り、伊勢の名産あかふく、そして船場吉兆の次々と明らかになる偽りの表示。 食べ物だけに 消費者に直結している。 真っ先に浮かんだ漢字[偽]は 消費者の憤りの表現でもある。
吉兆創業者の湯木貞一氏を 父は、存じ上げ尊敬していた。 父の百か日に[偲び草]と称して ご丁寧に ちらし寿司をことづけていただいた事を覚えている。 湯木氏の著書の[吉兆味ばなし」昭和57年出版と次の2巻が父の書棚にあり、 父のなくなった後、私が時々楽しんで参考にさせてもらっている。
湯木貞一氏は どんなかただったのだろうか?と 先日の直系4人の吉兆責任者の謝罪をみていて ちょっと調べてみた。 創業者の湯木貞一氏は 日本文化に対する高い見識をもち、日本料理界の地位向上につとめ、料理業者として 史上初めて文化功労賞を受けた人とありました。
著書も 素材に対する優しさ、季節感のとりいれかた、手間を惜しまないなどの心意気が伝わってくる温かさが 漂ってくるもの。 創業者の功名を汚しただけでなく 世間一般にも「ブルータス、お前もか!」と言わしめたこの一件、 非常に残念だ。
吉兆から 父がいただいた食器。 あと、まだ出していないが、お正月に使う湯のみがある。 今までこれに入れると 偏見だがおいしそう〜と思ったのに 今は、残念だが・・・。今日は、父の命日。 一連の吉兆の件では 天国でも驚き、悲しんでいる事だろう。