ECOSYSTEM. 鮭と熊

アダムス川とトムソン川の合流地点
アダムス川を遡上する紅鮭
sunflower 「おや? お前たちは4年前に この川で誕生した鮭じゃないの?」   
salmon  「そうです。 私達は太平洋4年間遊泳してきて 海の栄養をたっぷり蓄え 500キロもの川上りをして戻ってきました」
sunflower 「500キロも何も食べないで のぼってきたの?」
salmon   「私達が美味しいと言われるのは 類を見ないくらいの長距離を上れるだけの栄養を蓄えているからなんです。 これも子孫を残すため。  この地で連れ合いを見つけて 産卵し 子孫を残し 私達は子どもを見ることもなく 命、絶えるのです。 でも 子供達のことを考えていないわけではありません。」
sunflower 「どういう事?」
salmon   「私達の亡くなった後、微生物によって分解されて プランクトンになり 私達の卵から孵化した稚魚の餌になるんですよ。 死してなお生きるですよ」


この頃、厳寒を生き抜くために は一年間に必要なタンパク質をこの一ヶ月で体内に蓄える。  美味しい餌は勿論 この。  美味しい頭の部分だけを食べ 残りは食べ残して森に放置。  この熊の鮭、森急便が 地球の生態系に貢献しているのです。  


滝上と滝の下の木の成分分析の結果、 海の中での リンという成分が 滝の下の木には 含有されているとのこと。  熊が運んできた 鮭の栄養分が 木の生長に著しく貢献。  森林の緑は 私達に酸素を供給している。  


生物は各々の役割を演じることで それぞれが助け合い共存しているという事を実感した感激の日でした。  しかし、鮭の必死の遡上と種の保存の本能、感動と同時に傷ついた鮭をみると しばらく鮭は可哀想で食べられません。

先住民の経営するロッジにとまりました。  温かい雰囲気のウッドがふんだんに使われたログハウス。  
丁度、 カナダでは感謝祭の連休。 鮭の遡上を見に家族連れの観光客が沢山。  サンクスギビングの食事は矢張り ターキー、 クランベリーのソース添え。  カボチャのスープ、 パンプキンパイなど。  それにしても色が悪いですね、この画像!  余り油っぽくなく美味しかったです。
早朝、ロッジ前の湖、神秘的な静寂
馬も気持ちよさそう