パスポート、今、昔

10年間使ったパスポートの期限がもうすぐ切れるので更新した。  この10年間は 我が人生の中で最も移動の多かった時期。  色々な想い出を語ってくれるパスポート。  


アメリに6年近く住みながらも 様々な事情で年に2〜3度は帰国したり 旅行したりでスタンプを押す所がないほどよく活用した。  体力もあったし、気力もあったこの10年間のパスポート。  長い間ご苦労様。


「更新は5年にしますか?  それとも10年?」と、聞かれ 即座に10年と答えたものの 次の更新時には 更新の必要があるだろうか?と、ふと思ってしまった。  


写真だけは 少しは映りが良い方がいい。  何しろ身分証明だからっと 上等な(?)写真館で正式に写していただいた。  10年前もそう思ったのだろう。  同じ写真館で写している。  しかし、写真は正直である。  この10年の年月以上の加齢度が はっきりでている。(汗)  そんなに上手に正直に写してくださらなくても良かったのに・・・!(笑)  


過日、母の荷物の整理をしていて 母の結婚して間もない頃のパスポートがでてきた。  大日本帝国発行である。  父がバンコックに駐在していたので 母も後から泰国に渡航する予定だったのだろう。  


結果的には 戦争が激しくなって母の渡航は中止になったらしい。  その頃のパスポートは 手書きの部分が多い。  写真も立って写したもの。  それとも その頃は、余りやかましい規定はなかったのかもしれない。  今は ICチップまで組み込まれていて規定が厳しい。  


母は滋賀県に住みながら 大阪まで出向いてパスポートを申請している。  今では、遠くに行かなくても 私、この地方都市でも簡単に申請も更新もできる。  時代の流れ、人々が自由に行き交う事の出来る時代になった事を あらためて感じさせてくれた母のパスポートである。