繭

手の親指にすっぽりかぶせられるような 国産無菌のをいただいた。  手で触ると硬い。  この繭からあの光沢のある絹糸?  そして絹織物に?  この繭一つで約1300〜1500メートルの長さの糸が採れると言う。  その太さは(いえ、細さ)は髪の毛の三十分の一。  


この繭から一本の長い絹糸になるとわかったのは 中国で皇女が繭で遊んでいて 誤ってお湯の中に繭玉を落とし 拾い上げた所 ほぐれて糸になったというのが絹の始まりのようである。  


日本でも日本書紀古事記に蚕の事が書かれているので 絹の歴史は古く 絹はわが国の重要な輸出品でもあった。


蚕は 他の昆虫などから身を守る為 糸を吐いて繭をつくる。  蚕の餌は。  桑にはたんぱく質が多く含まれているため蚕の血液中には 多量のアミノ酸が含まれている。  


余剰になったアミノ酸を 絹糸腺という器官でたくわえ、 それを糸として吐き出す事で 内的には過剰アミノ酸から 外的には 繭という砦を作ることによって 敵から身を守ると云う二つの役割をしている。


繭玉と一緒に ほどいた真綿もいただいた。  何とソフトな手触り!  これで磨くとお肌がピカピカになるのかも。  紫式部も 枕草子も の花にこの絹綿をかぶせて 肌を磨いたというお話もあるそうな。   


菊の花の効用と香、そして絹のたんぱく質の効力は如何な物でしょう?  そろそろ重陽節句も近いし 試してみたいけどこの繭玉は 可愛くてとてもこわせません!