丸薬

このところの暑さは私にとっては昨年以上に厳しい。  思い立ったら気軽に出かけた昨年と比べて 買い物さえも 冷蔵庫やパントリーをごそごそして 有り合わせですませたい気分。  一度大阪で、熱中症のようになってからは 丸薬ういろうが手放せない。


外郎とは そもそも 律令で決められた 定員以外の官僚のこと。  中国での呼び名だそうである。(外郎)  室町時代に 員外郎であったある人が帰化して 家名を”外郎”とし、 その折、中国から透頂香という薬を紹介。  いまでは 外郎というこの丸薬、 大変な人気である。


10年ほど前には 更年期にこの薬が大変効くと 何人もの知人から送って欲しいとお願いされたものである。  しかし、そう簡単には買えない。 


「このお薬は飲まれた事がありますか?」と、聞かれ「初めてです」と、云おうものなら 「このお薬でなければいけない人が沢山おられます。 初めての方は 他にも良いお薬がありますから・・・」っと 断られたものだ。  そして一人一箱のみ。


今では、少し買いやすくなり 大きな箱入りもできた。  海外に行く時は必ず持参する。  メキシコで果物についていた水にあたり、 切り込むような痛みのときも助けられた。  めまいがしたときもじんわりと効果があり、それ以来、毎日少量だがお世話になっている。


お菓子のういろうは 名古屋生まれかと思っていたら この丸薬の口直し にと作られ 小田原が先だそうである。  その昔、 この丸薬を印籠に詰めて 多くの人が箱根越えに持参したとか・・・近年、原料も少なくなってきているそうで 減産されるのでは?っと チョット心配。