桜再び

昔ほどではないが この花冷えの最中に チラホラと桜の下で 宴をしている人たち。  お酒も少し回りほんのり温かいといいのだが・・・寒そう! 今週一杯で 花吹雪と化してしまうことだろう。  つかの間の花の宴、今年は特に短い。


桜宴は5世紀以前から楽しまれたと言う記録が 日本書紀には書かれていると読んだ事がある。  確か、季節外れに咲いた桜をいとおしんで詠まれた歌があったそうだ。  しかし、かなり長期間、 お花見は、天下泰平又豊穣を願う宮中行事であったそうだ。  


桜の精をあがめる桜信仰心が やがて,庶民の間に広まっていったのは 豊臣秀吉が 醐醍の花見として名高い吉野山に 関西のあらゆる地方から取り寄せた桜を植樹させたのが始まりとのお話である。


花見と言えば 日本ではその花の下で 花粉や桜の精から鋭気をもらい 地域の人々との親交を深め 来るべき農業期に備えたという。  花粉症などという言葉もなかったのだろうね。  自然と一体化するというわが国独自の思想のひとつだろうか。  西洋では 花見と言えば殆どは上から花を見下ろしたり 横から眺める事が多く 花の下に入ると言う事は余り聞かない。  


今週末は、好天に恵まれ 沢山の人に小田原でのお花見を 楽しんでいただきたい。