趣味を通じて

先日、加齢の為に 目の黄班に支障を来たし 中心部分から視力が失せつつあり 今は、殆ど視力を失ったアメリカ人のMについて記した。  たまたま、私の周りに同じような状況の人が数人おられた。  徐々に視力が失せていく過程の中で 自分なりに状況を受け入れ、 どの様にすれば平時と同じ状況で物事を継続できるか工夫されていた。  


このような視覚障害が 中年半ばで発症し それまで大学病院の外科医をされていたヘイガン先生、 職業柄支障があるため早期引退された。  あるフィールドツリップでこのご夫妻とご一緒することになった2週間、 物静かで何事にも積極的。  奥様のサポートも控えめだけど要点を得ていて 参加者全員感動した。  時折、皆が読書したりしている時に ヘイガンさんはイヤフォンを耳につけ真剣に楽しそうに聞いておられる。


「何をお聞きなんですか?」と聞くと、 「引退したお陰で 色々今まで未知だった分野の勉強が出来楽しいものですよ。 目では見えないけど 視界が広がる思いですよ。  今、聞いているのはね 印象派の画家について。」 私が興味を示すと 後日、パンフレットと視聴できるテープを早速送ってくださった。  


一流の専門家による講座がテープ、DVDまたはビデオに収められ そのコースはあらゆる分野にわたっている。  そして世界経済などは 時代にマッチするようアップデートされている。  感心したのは 目の不自由な人たちには この会社が無償でテープを貸し出してくれているそうである。  アメリカは 色々問題も多い国だが ボランティアや 支援と言う点で学ぶ点も多くある。  沢山の人種が共存していく為には かなりオープンマインドでなければ機能していかないのだろう。  


英語そのものを学ぶと言うより 興味のある分野を英語で学ぶと言う点では 一石二鳥である。  因みに、先日のカナダでのビーズ講習でも 聞けばわかるけど へぇ〜! こんな表現法?っと 思える目からうろこのフレーズを いくつか耳にした。  趣味を通じて学ぶ語学は 矢張り敏感にアンテナに響くものだし わかろうとする努力を惜しまないものだ。  


教材テープの Teaching company のサイト。 http://www.teach12.com/teach12.asp?ai=16281