北京の思い出


よく休んだお陰で どうやら風邪も大事に至らず 予定通りF家を訪ねる事が出来た。  夫の学生時代からの友人宅。 ようやく北京駐在から帰国、 そろそろリタイアされるので これからの生活に又楽しみが増えた。  夫婦で共によく知っているので気が楽だ。


丁度、友達が 北京に行った事があるなら「胡同の記憶」加藤千洋著 面白いかもよっと 勧めてくれ、よみ終えたばかり。 変わり行く北京の裏通りの変貌振り、政治的大事件の瞬間など 記者そして一個人としての目を通して書かれている。  


北京に行ったと言っても ほんの数日の滞在でわかるすべではないが それでも読んでいると 一瞬立ち込める臭い、景山公園から見下ろした紫禁城周辺の様子(画像)などを思い出したので 百聞は一見にしかず。  しかし、 北京駐在の長いこのF夫妻によると 胡同(フートン)なんて とてもじゃないけど日本人の感覚ではちょっと〜っという雰囲気らしい。


2年前にF夫妻が滞在中にと尋ねた時、北京オリンピックに向けての 大工事が始まり、ウルトラ近代的な洗練された建物の横を 早朝、青菜や鶏肉を荷台にのせ、人民服を着た人々の自転車が 群をなして流れる。  このミスマッチな様相も 北京では何とも絵になっていた。


一日にして道路が出来たり、オリンピックのために、公害軽減目的で何ヶ月も前から、工場は閉鎖するとか 車の乗り入れは禁止とか 国家権力に任せてなんでも強硬できるというから恐ろしいものがある。  市民の権利はどうなっているのだろう?  又、近年貧富の差が異様に拡大しつつあり 北京オリンピック後の中国がどうなるのだろうかと懸念される。


あれやこれやの話に花が咲き 今後のお楽しみプランもいくつかでて 余り社交的でない夫にとっては 特に楽しい充実日だったようである。