グローバル化のなかにある日本にとって、アメリカで、11月第2火曜日に行われた中間選挙は、人ごとではすまされません。 ブッシュ共和党が敗北すれば、日本への風当たりが強くなるかもしれません。
アメリカの議会は上院(Senate)と下院(House)があり、日本の参議院と衆議院に匹敵するといえます。 今年の選挙は2年後の大統領選挙の前に行われるため中間選挙と呼ばれています。(オリンピックと大統領選挙が4年に一度で同じ年、面白いですね。)
現在の議会は、ブッシュ大統領の共和党が与党ですが、イランへの軍事介入の泥沼化や、共和党議員のスキャンダルなどで ブッシュ人気は落ち込んでいます。
もっぱら野党である民主党が逆転するとの予測通り、下院では民主党が逆転してしまいました。 上院は今、私が得ている情報では、三つの選挙区が未開票。 この3選挙区で民主党が勝てば、1名差で逆転というきわどい戦いになっています。
もし、逆転があると、議会では、ほとんど全ての委員会が、民主党に支配されるようです。 従がって、共和党が提案する法案は、ことごとく却下される可能性が強くなり、ブッシュ大統領の指導力はとても弱くなります。
2年後の大統領選挙に共和党が負ける可能性も大きくなります。 民主党の外交戦略は、クリントン時代に、日本を飛ばして中国に注力したように、日本に対しては厳しくなるかもしれません。 北朝鮮の核から日本を守ってくれるのはアメリカです。 人ごとではすまされませんね。
どちらの党も、民主主義、資本主義を貫いているので、日本の与党と野党のような政策、思想面での落差はほとんどありません。 両党の違いを大雑把に言えば、 富裕層を大切にしながら世界のリーダーを目指す共和党と、低所得者層への対策と教育問題を重要視する民主党と言えるかもしれません。
一昔前は、民主党が、ばらまき財政でつまづき、共和党が修復するという点で 共和党を評価するアメリカ人も多かったようです。 さて、今年の結果はいかに? この選挙結果による影響が アメリカでどのように受け止められているか 在米中の子供達に又聞いてみたいものです。