遺跡見学

   


昨日、 小田原藩の役所や重臣の家屋が 建ち並び 町人の自由な出入りを禁じていた 小田原城三の丸の発掘説明会が 行われたので 参加してみた。  その江戸時代の発掘調査に伴い それより以前の 小田原北條時代の(16c) 道路跡などの 遺跡が残っている事が 確認されたようである。


発見された道路遺構 砂利や砂を敷き詰め舗装されていたとのこと。(写真で 人が歩いている所)  両側には 石積み側溝があり 排水にも心配りがなされ 道路自体も 真ん中を 少し盛り上げた かまぼこ状だったようである。  この道路の発見は 16c当時の 小田原の町の様子、景観を理解するうえで 大いに貢献する事になるだろう。  道路わきの井戸、 水場など 当時の生活の 今まで沈潜していた 部分が 目の前に差し出された感じである。


1551年、 京都、南禅寺の僧 「町の小路は数万間、地に一塵無し」と 小田原の様子を記しており この道路の 発掘時期と ほぼ一致する事から 当時の 整然とした町並みが 連想できる。  この16cの地に埋もれていた 路に立ち 当たりを眺めるに 現代の私たちが タイムスリップして 玄妙な調和に彩られた ゆったりとした時の流れに 身を任せている気がしてくる。


開口部から 呼びかける 過去へのいざない、 シリーズで行われる 発掘調査現場見学会 今後も 参加したいと思う。  (下写真は 当時の井戸)