旧白洲邸

       


5月も半ばと言うのに 今日は肌寒い一日。  今日は友人達と 小田急鶴川駅で待ち合わせ 武相荘(旧白洲邸)に 行ってきた。  駅からは歩いても15〜20分。  汗ばむ陽気でもないので 薫風に新緑を楽しみながら4人で歩く。

武相荘の由来は 武蔵と相模の境界に立地していることと 一ひねりして「無愛想」とかけ 正子さんの夫である次郎氏が 名づけられたとのこと。 


白洲夫妻が 50年余り暮らしたこの家が 2001年に公開されて以来 沢山の特に(女性)の 見学者が訪れていると言う事です。  本物を知るといわれた正子さん愛用の数々の 生活用具が 亡くなられて8年たとうと言うのに 温かいぬくもりで 息づいている。 書斎の蔵書の数、叉あらゆるジャンルに渡っての 幅広い向学心! 骨董の目利き、食通、旅の達人など 彼女を語る言葉は 余りにも有名です。


欲しくて欲しくて仕方ないから手に入れたものを 本気で愛し、本気で見つめているうちに段々とものを見る目が 養われていくと言う正子さん。  彼女の豊かな感性で選ばれたものが 彼女の手元に飾っておくのではなく 実際に触れて、長く使ってみることで物を知る事が出来るとのこと。 選ぶ基準は自分、その選んだものと長く付き合うことで 叉自己発見につながっていくようです。 何事にも熱意と真剣さが 感じられます。


一瞬、一瞬を自分に正直に 目的地に至る過程を こよなく愛し 更に深く洞察力を養い続けた 天晴れな生き様、 豪快さと繊細な面をかね合わせた 正子さんの暮らしぶり。 手を入れすぎていない庭に 主亡き後も野の花が 優しくさいていました。 


ご子息が書かれた 「父と母は其々独自の趣味に勤しんでいたけれどいたけど テイストには 共通点があった」と言う意味合いの言葉が 印象的でした。