思い出の花

                               

昨日購入した花の苗は まだどのように生長するか未知の段階。私が中学卒業まで育った家の庭では 父がエニシダの花を 見事に咲かせていた。 今でも、枝がしなるほど黄色い花をつけた光景が 忘れられない。懐かしくて そのエニシダを植えてみた。来年の今頃、花を咲かせた画像を 他の苗の生長振りと共に 紹介できるといいのですが… 


写真左は コバノランタナ3月から11月頃まで 次々と 球状の小花達が まるで地面を覆うかのように 賑わいを見せてくれる。この花は 叉蝶を呼んでくれる花でもあり 幾重にも楽しめる上 寒さにも強く無精者の私には もってこいの花である。そもそもこの花とは とても親しかった友の庭で 見事に咲いていて 分けてもらった大切な思い出の花。友はその後 一年半の闘病の末 旅立ってしまった。


彼女の様態が もう大分悪い頃、私は 3週間程アメリカに行くことになり 関西の病院に入院中の彼女に 会いに行った。ベッドに起き上がって 話せるほどで内心ほっとした。冷静で何時も平静さを こんな状況でも持ち合わせている彼女には 全てを見透かされてしまいそうな感じだった。 アメリカで所定の用を済ませ 帰国前日、サンフランシスコの夫の母校を訪れた時 このランタナの花が猛威を振るって咲き乱れていた。


不思議な縁を感じて成田到着後 気になり電話をしたら 丁度私がその花を見た頃 昏睡状態になり危篤状態との事。間に合わなかったが 帰国日まで待っていてくれた気がしている。あれから13年。転勤で6年ほど留守にしていた間も枯れることなく 咲きつづけていた花。まるで彼女が 守っていてくれたような気がする。


右の写真は 姫うつぎ。白い小さな花をこぼれそうにつけ、切花にしても長く咲いてくれていて これまた 手間いらずの有難い花。半日陰でも 変わることなく花をつけ 夕刻庭に出てみると その花の周りは明るい。木漏れ日に清楚な姿が 新緑の緑の中でちらちら輝いて 爽やかである。